2024.01.16
ケーブルテレビKATCHで好評放送中の『東海の肖像』。
東海地方にゆかりある人物や産業、芸術や文化などの歴史、そしてそれを後世に受け継ぐ取り組みなども紹介しながら、この地方の魅力を発信する本格ドキュメンタリーです。
今回取り上げたのは、関東大震災後の帝都復興や逓信大臣として郵便ポストを赤くしたことでも知られる後藤新平です。
現在の岩手県奥州市水沢出身の後藤新平。
社会人としてのキャリアをスタートさせたのが、名古屋だということはあまり知られていません。
現在の名古屋大学医学部の前身の愛知県公立病院に、19歳の若さで三等医として採用された後藤新平。
この絵は明治初期の外科手術を描いた貴重な記録です。
中央で患者の右腕の切断手術を執刀するのが後藤新平。
番組ではまだあまり知られていない、名古屋時代の後藤新平の活躍をご紹介します。
※杉田玄白の『解体新書』など、見どころ満載の「名古屋大学医学部史料館」。
事前予約をすれば観覧できます。
詳しくは 名古屋大学医学部史料館ホームページ をご覧ください。
自由民権運動の指導者・板垣退助が岐阜で遊説中に暴漢に襲われた岐阜遭難事件。
「板垣死すとも自由は死せず」と言い残したというエピソードで有名ですが、このとき板垣を治療したのは、なんと後藤新平でした。
新平が社会人としてのキャリアをスタートさせた愛知県公立病院と医学校。
その後、新平は内務省に移り、日清戦争終結の際には、帰還する23万人の将兵が感染症などを国内に持ち込むことを防止する検疫所を、全国3か所にわずか2か月間で建設するプロジェクトを仕切ります。
これは広島市の沖合に浮かぶ似島に遺る検疫所の桟橋です。
まず奥の桟橋に降り立った将兵たちは、島内に建設された消毒場で衣服と身体をきれいにした後、検査を受けて異常がなければ、今度は手前の桟橋から船に乗ってようやく本土に戻れたのでした。
奥の桟橋の先端部から少し上に見える、長方形をした茶色の構造物。
これは検疫所の焼却炉の煙突です。
その後、満鉄の初代総裁や鉄道院総裁、内務大臣や外務大臣など、政府の要職を歴任後、東京市長に就任した後藤新平。
鉄道院総裁当時、「世間をあっと驚かせるような建物を」と依頼し、辰野金吾が設計したのが2012年に復原工事を終えた東京駅です。
東海の肖像「後藤新平~国家は生きものである~」では、後藤新平活躍の原点ともなった名古屋時代の働きぶりに迫ります。
そしてなぜあそこまで新平が活躍できたのか、各界の専門家とともにその心理に迫ります。
出身地・水沢の「奥州市立後藤新平記念館」では、数々の資料で幼少期から晩年までの生涯をたどることができます。
満鉄総裁、鉄道院総裁も務めた後藤新平。鉄道好きな方にはたまらない企画展をしていることも…!
所在地:岩手県奥州市水沢大手町4丁目1番地
電話:0197-25-7870
開館時間:9:00~16:30
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)・年末年始
入館料:個人(一般、大学生) 200円
団体(15名以上) 100円
幼児・児童・生徒(高校生以下) 無料
※詳しくは、後藤新平記念館ホームページをご覧ください。
東海の肖像『後藤新平~国家は生きものである~』(30分番組)
放送日時は、次の通りです。
地上デジタル121ch
1月26日(金)20:30
1月27日(土)5:30
1月28日(日)10:30、23:00
1月29日(月)10:30
1月31日(火)23:00
※2月放送あり
※災害時や特別番組により、放送日時は変更されることがあります。
詳しくはKATCHホーページをご覧ください。